最近算数の苦手な子達を指導していて、算数を教えているのに国語を教えているような感覚、もっと言えば海外の子達に日本語で算数の指導をしているような感覚になる事がよくあります。
例えば、分数を教えていて、分母や分子といった言葉を使って説明すると子供達は算数嫌いモードに突入し、授業が成り立たなくなりますが、分母や分子を下、上に変えて説明するとちゃんと話を聞いてくれます。
また、こういった例もあります。
「3年生には1組と2組と3組の3つのクラスがあります。1組は30人、2組は35人、3組は40人います。」
この問題の続きが「3年生は全員で何人いますか」だと解けませんが、「3年生は合わせて何人いますか」という聞き方だと解く事ができます。
その子の知っている数少ない日本語に変換して問題を作り直すと問題が解けたりします。
他にも、小数第一位まで求めなさい→小数第一位って何?、木を3mおきに植えました→木の長さが3m?のように言葉や文章がまるで理解できていない子が多いです。
とにかく今指導をしていて感じるのは、最低限の国語力が無いと算数の問題は解けないという事です。
分母や分子という説明だと難し過ぎて頭がパンクしてしまう子、文章題の日本語の意味が分からない、こういった子達が算数苦手な子のほとんどに当てはまります。
当然、学校の授業では算数の用語を当たり前のように使って授業をしていきます。
そういった子達は授業中に先生が喋っている内容が何も理解できないと思います。
大人の僕達が知らない言語、例えばアラビア語で授業を受けている感覚に近い状態です。
そりゃ勉強嫌いになりますし、面白くないですよね。
勉強全般に言える事ですが、日本語で授業を受けるのですから日本語ができないと子供達は勉強についていけません。
色々な教育に手を出すのは構いませんが、先ずは身近な日本語をしっかりできるようにしてあげる事が大切だと思います。
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